貫一の日記

何でも書くやつ

チェーンソーマン80話を読んで 改め

チェンソーマンを立ち読みして考察するという習慣が出来ました。

あんまり映画は観ませんけれど、映画や小説を語るのは好きです。ただし、語る相手がいないのは不満。だからブログでごちゃごちゃ書く。

 

80話序盤はパワーとの生活が簡潔に描かれ、そして、デンジの中で早川アキの死及び殺害がトラウマとなっていることが示されました。

アイスで当たりを引く、という細やかな幸せすらトラウマの引き金となります。アキの遺産で手にした幸せ・・・とまで深く考えているのかは分かりませんが、実際のところ、彼の遺産を有用に使っている様子はなく。無意識かも分かりませんが、金をなくしてしまいたいのかもしれない。早川に縁のあるものは全て。

 

その後、デンジはマキマさんに拉致されて軟禁されて萌え萌えキュンしてしまうわけですが、最後の最後にド迫力のシリアスシーンをぶち込みます。

中盤のキーであった「銃の悪魔打倒の約束」です。1ページの間にデンジの表情が4回描かれます。呆けて、気付き、悩み、発想を得る。「マキマさんの犬になりたい」と。

 

まず「君は家族を殺した対価にマキマさんを抱くのか」って話でして、今のデンジにはそれが出来ません。とても理知的な行動です。

かといって「何も要らない」とするにはマキマさんの魅力に触れすぎました。マキマさんから幸せを得たいという気持ちと、早川への罪悪感がせめぎ合います。

そこで犬。マキマさんとの繋がりを保ちつつ、己の罪に触れない範囲。あるいは、己の罪を償う範囲。彼は早川殺害と引き換えに己の人権を差し出した。

 

しかしこれはデンジ自身が知っている様に、己のアイデンティティーを差し出したものではありません。彼は受動的であることに能動的な人物で、つまるところ、ドMなのです。

この点においても理知的です。小賢しいと言うべきでしょう。しかし微妙に賢しさがない。欲望が強い。後々になって「俺は早川を殺して幸せになろうだなんて思わない」とか言うんでしょうけれど、この選択は欲望が先立っています。腐れ外道ムーヴです。

 

 

「デンジが打算を働いた」ということは重い。まっすぐに外道であったデンジが欲望と理性を秤にかけて、両方を満たそうとした。彼はどんどん人間らしくなっています。

ここでポチタとの話に大きく戻りますが・・・。

ポチタは「デンジの語る夢の話が好きだった」というようなことを話しました。これがチェンソーの魔人が成立するキーです。

有り体に言えば「当たり前の夢」です。人(男性)が望む当たり前を「叶わぬ夢」としてデンジは切望し続けた。

ポチタがこの夢へ示した感情はなんであったのか。

 

ポチタはデンジと生活し、デンジとの生活を好ましく思っていた。最期には人格という大きな部分をデンジへ預けた。「デンジの夢を私に見せてくれ」。

ベターなところは「共感」でしょう。となるとチェンソーの悪魔は地獄で革命家でもやっていたのかな?当たり前を手に入れるために地獄で戦ってたの?

そんでこれは「契約」なんですよね。デンジが「当たり前の夢」を望まなくなったとき、契約違反となります。姫野先輩曰く「守れず破った方は死ぬ」とのこと。

 

打算というのは妥協でもあり、突き詰めると、夢の妥協にも繋がります。

早川の死は妥協の始まりでもあり、このまま身を持ち崩し続けると、彼は契約を違反することになる。そこもまた注目。

 

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