惨殺予告から立て続けの展開。マキマさんとのデート回は谷間に設けられる落ち着きのある展開だったんですが、ここにきてマキマさんのラスボスムーヴが加速しています。
ポチタとデンジの契約を破る方向で話が進んでいるわけですが、その通りに捉えて良いものか悩まされます。
マキマさんが最初からラスボス級の格を持っていたのかが一つの焦点。
アメリカンな銃の悪魔と争えるくらいに今は強い。その強さが最初からあったならば、デンジの存在意義が問われます。マキマさんだけでいいじゃん。
これに説明をつけるとすれば、マキマさんがこの格を得たのは最近であるという話に。デンジ争奪戦のたびに「支配の悪魔やべぇよ」という意識を植え付けて、能力の底上げを図った、と。
それならばデンジは囮役にすぎない。マキマさんが最強になった以上は、廃棄すべき存在でしょう。
ところがマキマさんは虎の子を起こそうとしています。地獄の支配には戦力の補強が必要である、ってのは分かります。
何故このタイミングなのか。計略が成るのを待っていたとも言えますが、デンジばかりをターゲットにした場合、かなり回りくどい話です。金と女と食い物を与えりゃデンジは堕落し、そこにひと押しを加えりゃ契約を破ったでしょう。
それをせなんだは・・・「普通の暮らし」より以前にある契約が理由なのかも分かりません。「お前を助けてやるから…俺を助けろ」
明確な敵意を向けられた場合、心臓ばかりとなったポチタはデンジを助けようとするのではないか。それこそが扉の場面であって、「デンジが契約を破らない様に、契約通りに助けている。」と。
故に、チェンソーの悪魔を殺さずにデンジを殺すには回りくどい手段が必要だった。
ポチタと同等の絆を持つ家族をデンジに持たせることです。ポチタは「普通ではない暮らし」を共にした戦友であります。ポチタとの契約を破らせるには、それと同等の絆がなければならない。
そしてそれは「普通の暮らし」の中で育まねばなりません。「普通ではない暮らし」の中で育まれた絆を、「普通の暮らし」の中で育ませなければならない。この解決策がデンジの人間形成でした。
マキマさんはデンジへ人間的成長を促し、家族の入手をサポートし、体を張って「恋」というものも教え込みました。天使(メインヒロイン)じゃん・・・!
でもこれってスレスレの作戦ですよね。
マキマさん>アキ&パワーでも、マキマさん<アキ&パワーでも、「普通の生活」を崩せないわけですよ。マキマさん=アキ&パワーでなければ成立しなかった。
レゼや姫野が(間接的に)殺された理由はバランスを著しく壊したことなのかもしれません。レゼはマキマさんを超えてしまったし、姫野は自らとアキ、マキマさんとデンジの組み合わせを画策した。イコールのバランスには邪魔な存在です。
そうしてバランスを整えながら、マキマさんは機を熟すを待ち、それが成ったのを確認した後にアキとパワーの殺害を計画した・・・という。
ははぁ、意外と筋が通る。
となると「デンジの殺害とチェンソーの悪魔の出現」がマキマさんの狙いでいいのかな。闇の悪魔がチェンソーの悪魔の心臓を欲しがっていたので、地獄へ出現させるのは不都合なのかも。この世界でやればマキマさんが掌握出来る。
そうなったらチェンソーマンという看板は降ろさねばなりませんね。主人公がマキマさんに代わってしまうから。
・・・夢を見ることをやめなければセーフという考え方もありますが、果たしてどうなるやら。
[fin]